子どもが幼稚園・保育園に入園するとき。
うまく集団生活できるか、心配な場合があります。
そんな時には、『事前に』園に子どもの様子を伝え。
配慮してほしいことを伝えることをすすめています。
話して伝えるでも良いですが、できれば紙面でも渡せると。
担当の先生が必要な時に見返したり、他の先生と情報共有がしやすかったりします。
幼稚園・保育園ではいろいろな先生が関わることが多いので。
必要な情報を知っておいてもらうことは大切です。
現役の発達相談員で、保育園・幼稚園を毎日巡回している僕が。
使いやすいように工夫した、オリジナルの引継ぎシートを紹介し、書き方も解説します。
このシートは無料でダウンロードできますので、どうぞお使いください。
【僕の簡単なプロフィール】
保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあり。
大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。
現在、地域の発達相談と幼稚園・保育園巡回を毎日行っております。
所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭、特別支援学校教諭など
記事の内容
1.【入園用】幼稚園・保育園への引き継ぎシート【書き方とテンプレート】
(※ご自由に印刷したり、付け加えたりして、個人で使用していただいて構いませんが、著作権は放棄していません)
2.書く内容・書き方
書きすぎない
つい、「あれもこれも」と伝えたい内容は多くなりがちです。
知って欲しいことの優先順位を決め、少なく選ぶことがポイントです。
少なく選ぶことで、「いま必要な支援」が明確になります。
また、このA4版一枚の紙に収めることで。
先生方は、この記録を管理しやすかったり、他の先生と情報を共有しやすくなったりします。
この引き継ぎシートは、今後の家庭と園との連携のはじまりの「きっかけ」です。
今後これだけで終わらせず。
必要に応じて、他の詳しい資料を見せたり、口頭で伝えたりすることが大切です。
「書きすぎない」について、中川信子先生のこのツイートもご覧ください。
保護者が「この子をよろしく!」の思いを込めて書く『引き継ぎシート』の具体例🌸
くれぐれも手短に。
うちの市で就学支援シートができた時「よろしく!」と伝えたいことが多すぎて、紙を貼り足して、ゴマ粒みたいな字でぎっしり書いたけど、結論的には読んでもらえなかったです😥 https://t.co/fVEDf38NXo
— 中川信子 | 子ども分野の言語聴覚士 (@mint93791876) March 11, 2023
「得意・好きなこと」を「具体的に」書く
苦手なことを多く書きがちですが。
「得意・好きなこと」を手がかりにかかわってもらえると、子どもは自信をもてます。
「車が好き」より、「消防車が好きで、名前をたくさん知っています」
と具体的に書くと、先生は対応しやすくなります。
家庭での有効なかかわり方を書く
「苦手・嫌いなこと」は家庭ではどのように対応しているか。
家庭での有効な方法を書くと園で参考にでき、真似してもらいやすいです。
【苦手・嫌い】初めて経験することは、苦手です
↓
【有効な支援】無理にやらせず、何回か見せ、やり方がわかると参加できます
3.引き継ぎの時期
可能であれば、「入園前には口頭で」子どもの様子を説明し。
「入園が決まったら」、このような紙面で伝えると園に理解していただきやすいと思います。
入園直前ではなく、1~2か月前までにお話されると。
クラス編成などに配慮していただけるかも知れません。
(配慮できるかどうかは、園のご事情によります)
4.地域のサポートファイル(成長の記録)
乳幼児期から社会生活に至るまで一貫した支援を受けるため。
多くの自治体では成長を記録し、まとめて保管できるようなファイルを提供しています。
(6歳以降の母子手帳みたいなもので、保護者が保管します)
例えば、東京都北区の場合>>こちら
(お住いの地域により、ファイルの名称や形式は異なります)
園にはこの記事で紹介したÅ4版サイズのシートをわたし。
必要なときに、このようなファイルを見せることは僕も勧めています。
5.まとめ:保育園・幼稚園への引き継ぎシート
園にぜひ知ってほしいことは。
紙面にまとめて渡すことで、園も子どもを理解しやすくなります。
園と家庭とが連絡をとり合いながら園生活を進めることは理想であり。
このシートはその「きっかけ」になります。
必要な方はぜひ活用してください。
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