「子どもがうそを言っているな」と感じたとき。
「うそ」を言うのはやめさせたいですよね。
ただ、そのときに。
「子どもは、なぜ”うそ”を言ったのか」を考えることは大切です。
本記事では、現役の発達相談員で、毎日地域の発達相談を受けている僕が。
なぜ子どもは「うそ」を言うのか?
その心理と適切な対応方法を解説します。
記事の内容
1.子どもの「うそ」【心理と対処法】
子どもがうそを言う大きな理由は、二つです。
①大人(親や先生)に叱られたくない
②現実と空想・願望が混ざっている
子どもがうそを言うのは、大人をだまそうとするより。
「うそを言わざるを得ない状況だった」ととらえた方が良いです。
それぞれ解説します。
①大人(親や先生)に叱られたくない
幼児の場合。特に、日々きびしく叱られることが多い場合には。
そこから逃れようとして、うそをつくことがあります。
うそは良くないですが。
子どもへの「関わり方」や「伝え方」を変えてみるきっかけになるかもしれません。
②現実と空想・願望が混ざっている
子どもは、ままごとや役になりきったごっこ遊びが大好きですよね。
幼児期は現実と空想が混ざる時期なのです。
ですので。
空想や願望を実際にあったことのように話すことがあります。
2.子どもの「うそ」の対処法
①大人(親や先生)に叱られたくないための「うそ」
子どもの行動を分ける
叱る必要があるときはありますが。
叱るべき行動と、見過ごしてもいい行動を分けると。
叱ることは減らせるかも知れません。
「行動の分け方」はこちらを参考に
正直に話せたときには
指導すべきことはありますが。
正直に話せたことは、ほめてあげてもいいのではないでしょうか。
そのことで、次回も正直に話してくれるかもしれません。
②現実と空想・願望が混ざっているための「うそ」
昨日も保育園にきていたのに。
「昨日ディズニーランドに行ったんだよ。そしてミッキーさんに会ったよ」
というような話をする子がいます。
以前に行った楽しい記憶を思い出したか。
行きたい願望から、そのような話をしたのかもしれません。
この場合は、事実ではない話をしたことを責めるのではなく。
「そうなんだね」と受け止めてあげてもいいのではないでしょうか。
成長とともにそのような話はしなくなります。
3.「うそ」が言えるのは、成長でもあります
うそは良くありませんが。
例えば、叱られたくないためについたうそでも。
叱られないように自分で考えて事実と違うことを言うこと自体は。
成長したからこそできることでもあります。
このように考えると、少し冷静に対応できるかもしれません。
4.まとめ:子どもの「うそ」【心理と対処法】
幼児期のうそは。
相手をだまそうとして意図的に言ったのではなく。
「そう言わざるを得なかった」ことです。
もちろん、指導することは必要ですが。
そのような子どもの気持ちに配慮してあげることも大切です。