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特別支援学級の見学ポイント【就学相談員が解説】

2023年3月11日

 

小学校入学で。

「通常の学級がいいのか?」

「特別支援学級がいいのか?」

 

もし、迷ったら。

まずは、両方の学級を見学することをおススメします。

 

本記事では。

発達相談と小学校入学に向けた相談(就学相談)を担当している現役の相談員の僕が。

特別支援学級見学のポイントをわかりやすく解説します。

 

【僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあり。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

現在、地域の発達相談・保育園巡回のほか。地域の子の小学校入学に向けた相談(就学相談)も担当しています。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭、特別支援学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

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1.特別支援学級の見学ポイント

 

 

保護者が初めて特別支援学級を見学するときには、以下のポイントに注意することが重要です。

 

・事前に予約をする

・充分な時間を確保する

・学級の雰囲気を感じ取る

・質問をする

 

それぞれ解説します。

 

事前に予約をする

見学にあたっては、事前の予約が必要です。

ひと月前ほどから、まずは電話で保護者から直接学校に連絡してください。

 

その時に、当日見たい授業があるならその希望を伝えると良いです。

例えば、椅子に座って受ける授業を見たいのであれば、国語や算数。

そうでないなら、体育や音楽など。

 

充分な時間を確保する

特別支援学級は、通常の学級と比較して支援内容が多岐にわたるため。

見学には充分な時間を確保する必要があります。

 

見学の前には、スケジュールを確認し、必要に応じて時間を調整するようにしてください。

授業時間45分、その後の質問時間1時間として、最低2時間は確保しておくと良いです。

 

学級の雰囲気を感じ取る

特別支援学級は、通常の学級と違い。

児童一人ひとりの特性に合わせた支援が行われています。

 

見学の際には。

学級の雰囲気を感じ取り、児童が快適に過ごせる環境が整っているかを確認することが大切です。

 

質問をする

見学の際には、質問をすることが重要です。

 

特別支援学級について理解を深めるために。

担当教員に質問をして、納得のいく回答を得るようにしてください。

 

質問内容は以下で解説します。

 

 

2.特別支援学級見学の質問内容

 

 

特別支援学級を見学する際に、保護者が質問する内容は以下のようなものが考えられます。

・個別の支援内容や学級の授業内容について

・学校と家庭の連携について

・子どもの状況(特性)に応じた質問

 

それぞれ解説します。

 

個別の支援内容や学級の授業内容について

児童一人ひとりに合わせた支援内容や、特別支援学級独自の授業(生活単元学習などの教科領域を合わせた授業など)は。

見ているだけでは分かりづらいものです。

 

授業の内容によっては、ただ遊んでいるようにしか見えない場合がありますが。

学校ですので、「遊んでいるだけ」ということはありません。

 

授業の意図が分からない場合は。

「どのような個別の支援が行われているのか」

「今日の授業の目的は何か」

などと聞いてください。

 

>>通常学級と特別支援学級の違い

 

学校と家庭の連携について

特別支援学級では、学校と家庭が連携して児童の支援に取り組んでいます。

保護者が学校とどのように連携することができるか、質問できます。

 

例えば、

「学校と家庭との連絡はどのように取ることができますか」

「関係機関(医療・福祉)との連携はできますか」

などです。

 

子どもの状況(特性)に応じた質問

子どもの特性に応じて、具体的にどのように支援してもらえるかを聞いたり。

支援方法の希望がある場合には伝え、相談しておいたりすると安心です。

 

 

3.電話のかけ方

 

 

特別支援学級を見学する場合、事前に学校に予約をする必要があります。

予約をする際には、以下のような電話のかけ方が考えられます。

 

・初めの話し方

・目的を伝える

・日時の調整をする

・緊急時にそなえる

・緊急時にそなえる

 

それぞれ解説します。

 

初めの話し方

まずは、かけた電話に出た相手に、

「○○学校の特別支援学級を見学したいと思っているので。電話をしました」

と言うと、担当の先生に代わってくれます。

 

目的を伝える

相手が担当者であることが確認できたら、見学の目的を伝えます。

 

「特別支援学級を見学したいと思っています。見学日時を予約したいのですが、可能でしょうか?」

と言うと、相手は予約可能な日時を教えてくれます。

 

その際に、「質問の時間もとって欲しいこと」と。

「見学希望の授業(国語や体育など)」があれば伝えてください。

 

日時の調整をする

相手から予約可能な日時を教えてもらったら。

自分のスケジュールと照らし合わせながら日時の調整をします。

 

「その日時でよろしいです。予約をお願いします」

と言うと、予約が完了します。

 

緊急時にそなえる

 「キャンセルの場合は、どうすればよいですか?」

と聞いておくと。

トラブルが生じた場合にも対処しやすくなります。

 

 

4.特別支援学級とは、なにか

 

 

特別支援学級

小学校、中学校等において以下に示す障害のある児童生徒に対し、障害による学習上又は生活上の困難を克服するために設置される学級。

【対象障害種】

知的障害者、肢体不自由者、病弱者及び身体虚弱者、弱視者、難聴者、言語障害者、自閉症者・情緒障害者

文部科学省より引用

 

特別支援学級では。

教育を受ける上で必要な知識や技能を身につけることはもちろんのこと。

社会性やコミュニケーション能力、自己表現能力を養うことも大切になります。

 

そのため。

教員が生徒一人ひとりを理解し、個性を尊重しながら、適切な支援を行うことが求められています。

 

 

5.まとめ:特別支援学級の見学ポイント

 

 

保護者の方が学級見学などで、特別支援学級や特別支援教育を理解し。

子どもたちがどのような環境で学び、どのような支援を受けているかを把握することで。

家庭と学校、そして関係する医療・福祉機関と共同で子どもたちの学びを支えることができます。

 

▶こちらもご覧ください。

>>就学相談の流れと判定基準

 

>>特別支援学級と特別支援学校の違い

 

>>小学校入学の手続き方法

 

 

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