僕は現在、地域の発達相談を担当していますが。
その中で、小学校入学(就学)に向けた相談も担当しています。
子どもの小学校入学で、「特別支援教育」を受けさせたい場合。
特別支援学級と特別支援学校(養護学校)はどう違うのか?
本記事ではその疑問にお答えします。
※特別支援学校とは、養護学校・盲学校・聾学校を総称した名称です。
記事の内容
1.特別支援学級と特別支援学校(養護学校)の違い
支援の量です
違いを簡単に言うと。
子どもへの「支援の量」です。
特別支援学校の方が支援の量が多くなります。
ですので、支援を多く受けたい場合。
例えば、基本的生活習慣(着替え、食事、排泄など)にしっかりとした個別の配慮が必要な場合は。
特別支援学校(養護学校)をおすすめしています。
特別支援学級と特別支援学校の対象
特別支援学級
地域により開設されている学級は違いますが。
僕の地域は「知的障害」と「自閉症・情緒障害」の学級が二つある学校が多いです。
特別支援学校
視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由又は病弱(身体虚弱を含む)。
参考・引用:学びの場の種類と対象障害種(文部科学省)
教員の人数
おおまかに書くと。
特別支援学級:クラス児童8名に対して先生2名くらい。
特別支援学校(知的障害):クラス児童4~5名に対して先生2名くらい。
正確には地域・学校により違うので。
必ず事前の学校見学などで直接確認して下さい。
施設
特別支援学級
通常の学校の中に設置されています。
特別支援学校
独立した学校です。
定員
児童の定員はありません。
子どもの人数が増えると学級が増えます。
(就学先の決定は最終的には教育委員会になります)
特別支援学級と特別支援学校の共通点
通常の教育課程(教育の計画)に加えて。
それぞれの子に必要な教育内容を受けることができます。
就学先の決定
就学先の決定については、本人・保護者に対し十分情報提供をしつつ、本人・保護者の意見を最大限尊重し、本人・保護者と市町村教育委員会、学校等が教育ニーズと必要な支援について合意形成を行うことを原則とした上で、最終的には市町村教育委員会が児童生徒の就学先を決定することになります。
2.特別支援学校とは
以前の名称で言えば。
養護学校(知的障害・肢体不自由・病弱)、盲学校、聾学校を総称した表現です。
現在は、支援学校、視覚支援学校などの言葉が使われますが。
僕の地域では、現在も養護学校という言葉を使う学校もあります。
3.特別支援学級と特別支援学校、どっちを選ぶか
子どもが、どの程度の支援の量を必要としているかがポイントであり。
適切な支援を受け、学校生活を楽しめることが大切です。
特別支援学校の方が支援の量が多くなるので。
地域の教育委員会が行う教育相談で十分な相談が必要です。
相談場所は、地域によって違いますので。
地域の教育委員会に確認してください。
4.まとめ:特別支援学級と特別支援学校の違い
子どもへの「支援の量」の違いであり。
子どもに合った支援を受けられる学びの場を選ぶことが重要です。
そして、毎日楽しく学校に通えるといいですよね。
そのために。
事前に地域の教育委員会が行う教育相談で。
「納得できるまで」「十分に」相談をすることが大切です。
就学先を決める前に学校・学級見学ができるので。
実際に見学すると、入学後のイメージがもちやすいです。
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