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子ども(幼児)の褒め方のコツ【発達相談員が解説】

2021年7月18日

 

もし、子供(幼児)を。今すぐ、『もっとほめてあげたい』、と思っているのなら。

すでに出来ている事をほめる
ほめのハードルを下げ、簡単な事をほめる
少しだけ出来たら、ほめる

ほめで難しいのは『続けること』。

気持ちに余裕のある時だけ、少しずつ。
怒ってもいいから、ほめもする。

 

「子どもをなかなか褒められない」「褒めるのは難しい」というお話はよく聞きますが。

実は、褒めることは難しくありません。今すぐにできることなのです。

 

今すぐ始められる『子どもの上手な褒め方』について。

現役の発達相談員の僕が、ペアレントトレーニングの考え方を参考に解説します。

 

【僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあります。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

ペアレントトレーニングの指導者講習も修了しています。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

 

>>ペアレント・トレーニングとは

 

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1.子ども(幼児)の褒め方のコツ【褒め方の例】

 

 

褒めのハードルを下げ、

・「今できていること」

・「普段からできていて、当たり前だと思っていること」

・「全部ではなく、一つだけできたこと」

をどんどん褒めていくことです。

 

例えば、

「玄関で靴を脱ぐ」「ドアをしめる」「テレビの電源を切る」

「ゴミをゴミ箱に一つ入れる」「おもちゃを一つ片づける」などなど。

 

普段できていませんか?できているなら、今すぐ、褒められますよね。

 

もし、褒められないなら、その理由があります。

 

2.子どもを褒められない理由

 

 

褒めのハードルが高い

 

褒めることが難しい理由は。

褒める = 何か特別『すごいこと』をした場合のみという、多くの人の勝手な思い込みがあるためであり。

褒めのハードルを、無意識にどんどん上げてしまっているのです。

 

これは、誰かが決めた訳ではありません。あなたがご自分で決めています。

普段できている事を褒めて、だめですか?だめな理由は一体なんですか?

 

褒め上手になるためには、褒めのハードルを下げることが必要なのです。

ハードルを下げると、その瞬間からどんどん褒められますよ。

 

子どもも喜び。褒める側(保護者)も気持ちの良いものです。

お金もかかりませんし、いいことだらけです。

 

「褒めのハードルを下げ」、今から褒めてみませんか。

 

人間の思考パターン

 

人間はもともと、意識しなければ否定的な感情に傾いていくものです。

 

いいところよりも悪いところに目が行きがちです。

なので、初めは、なかなか褒められません。

 

この思考パターンを意識し、ほめを習慣化していくことは決して難しいことではありません。

 

やることは二つです。

①「褒め上手になろう」と自分で決め、

②それを継続すること

 

 

3.なぜ、子どもを褒めることが大事か

 

 

どの子も、褒めてほしいと強く思っています

一番は、お母さん、お父さんに、です。

例外はありません。

 

子どもは、大好きなお父さんお母さんに褒められながら、いい子になりたいと思っている存在です。

 

褒めてあげると、お母さんお父さんも気持ちが良いですよね。

褒める方、褒められる方、どちらにとっても良いものです。

 

叱るより、褒める方が効果的

「はやく、おもちゃ片づけなさい」と言うより、「偉いね、きれいに片づけているね」

と言った方が残りのおもちゃを、張り切って片づけた経験はありませんか?

 

叱って行動を促すよりも、褒めて行動を促す方がずっとずっと効果的なのです。

 

 

4.褒めると調子にのって逆効果になるのか?

 

 

たまに、「褒めると調子にのるのでは?」と言われる方がいたり。

「褒め過ぎはよくない」というような内容の本もあるようです。

 

しかし、このような論は、大人の側の理屈で作られたものだと僕は思っています。

 

僕はいままで、『親が褒めすぎて子どもが悪い方に変わった』というケースには一度も出会ったことはありません。

 

また、身近にそのようなケースが具体的にあった、ということも一度も聞いたことがありません。

 

そもそも、褒め過ぎる程の褒め上手には、自分も含めてまだ出会ったことがありません。

どうぞ安心して褒めてください。

 

 

5.難しいのは継続すること

 

 

『継続すること、褒め続けること』が一番難しいこと

もし、「今から褒めてみよう」と思われた場合。

今すぐに褒めることは簡単なのですが、残念ながら、すぐに挫折する方は多いようです。

 

今日一日だけならできます。

しかし、明日も、明後日もとなると難しいですよね。

 

ですので、褒め続ける仕組みを作ることを提案します。

 

少しずつ、毎日じゃなくてもいい

まずは3日間を目標にしてみてはいかがでしょうか。

 

3日できたら、次は1週間。その次は10日間。と少しずつが大切です。

 

それと、毎日ではなくても。3日に1回。1週間に1回でも良いのでは。ただし、やはり継続が大事です。

どうぞ、ご自分のペースで無理のないように挑戦してみてくださいね。

 

自分自身も褒める

褒めることを継続させるためには。

子どもを褒めることができた、ご自分を褒めること。

これはとても大切なことです。

 

人間は弱いものです。褒められたり、励まされたりしながらでなければ続きません。

 

家族や知り合いにほめてくれる人がいたら、そこに身を寄せて、大いにほめてもらうといいです。

もし、周囲にいなければ、自分で自分を褒めてはいかがですか。

自分でやるのですから、いつでも出来ますよね。

 

例えば、一回ほめたらカレンダーにマル。

5つたまったら、コンビニスイーツを夜中にこっそり食べる、とか。

自分に対しても、褒めのハードルを下げ、大いに褒めてあげて下さい。

 

 

6.まとめ:【ペアレント・トレーニングについて】

 

ペアレント・トレーニングのプログラムは、アメリカで開発され、元々は、ADHDの特性に対応したもでありますが。

発達障害に限らず、全ての子育てに有用なものだと思っています。

 

日本全国の医療・福祉・教育機関に広まっている子育ての考え方の一つです。

 

▶こちらの記事もご覧ください。

>>ペアレントトレーニングのポイントと方法

 

>>子どもの褒めるところの見つけ方

 

>>ペアレント・トレーニングとは

 

【参考文献】

『発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル』中央法規

 

 

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