幼児でもスマホやタブレットの操作は簡単にできます。
ユーチューブなどには幼児にも人気のチャンネルが多く。
いつでも、どこでも、長時間見ている子もいます。
「そういう状況でも大丈夫でしょうか?」
スマホやタブレットの使い方については発達相談の中でも多く受けます。
本記事では。
幼児のスマホ・タブレットの動画視聴について。
現役の発達相談員の僕が、注意点や対処の仕方を解説します。
【僕の簡単なプロフィール】
保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあり。
大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。
所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など
記事の内容
1.【子ども(幼児)】スマホ使用には制限が必要です
スマホ・タブレット使用の基本
幼児のスマホ・タブレットの使用には。
①家庭のルールを決め
②それを守らせること
が必要です。
子どもにまかせておけば。
まだ判断力の未熟な子どもは、永遠に動画を見続けます。
使用のルールを大人が決めることが大切です。
家庭のルールの決め方
家庭のルールは。
各家庭の事情があるので、その状況により変わります。
家庭の状況に合わせ、「大人が決める」でいいです。
幼児には将来的な影響を考えての判断は難しいからです。
2.幼児の動画を見る時間
一般的に言われていること
・2歳以下の子どもには長時間見せない
・3歳以上は2時間以内
・1回30分程度
日本小児科医会の見解
動画の総接触時間「2時間以内(目安)」について
一日は24時間です。子どもの生活時間の中で、睡眠時間、食事の時間、園や学校で過ごす時間、友達をおしゃべりや遊ぶ時間などをひくと2時間が限度であろうというのが提言の根拠になっています。その後も学力との関係で、平日1時間以内と4時間以上ではどの教科もきちんとメディア接触時間をコントロールしている子どもの方が有意に得点が高いという結果も出されています。子どもの年齢がいくつなのか、どのような生活をしているのか、そのときの社会状況(オリンピックの中継やサッカーの世界大会など行われていれば2時間以内は守れないかも知れませんがそれはそれでいいのです)基本的に「2時間以内」を「目安」として生活の中に取り入れて欲しいと思います。
日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会の提言
1.2歳以下の子どもには、テレビ・ビデオを長時間見せないようにしましょう。内容や見方によらず、長時間視聴児は言語発達が遅れる危険性が高まります。
2.テレビはつけっぱなしにせず、見たら消しましょう。
3.乳幼児にテレビ・ビデオを一人で見せないようにしましょう。見せるときは親も一緒に歌ったり、子どもの問いかけに応えることが大切です。
4.授乳中や食事中はテレビをつけないようにしましょう。
5.乳幼児にもテレビの適切な使い方を身につけさせましょう。見おわったら消すこと.ビデオは続けて反復視聴しないこと。
6.子ども部屋にはテレビ・ビデオを置かないようにしましょう。
二時間以内の視聴について
子どもの健康を考えると、2時間以内が推奨されていますが。
子どもの状況や家庭の事情によっても違ってくると思います。
短時間は理想ですが。
ストレスの少ない育児を考えると、「2時間以内」にとらわれすぎないことも大切ではないかと考えます。
3.動画のメリット
ここまでは幼児期の動画視聴のデメリット中心にを書きましたが。
僕はメリットもあると思っています。
①どうしても親の手が離せないとき
②どうしても静かに待って欲しいとき
③離れた人とのビデオ通話
④実体験できないことを見られる
特に①②は。
「家事で忙しいとき」や「公共交通機関や病院等で静かに待って欲しいとき」、
などにうまく利用していくと便利です。
4.まとめ:【子ども(幼児)】スマホ使用には制限が必要です
スマホ・タブレッの動画視聴は。
慣れると幼児でも簡単に操作でき。
ルールなしの状態では、子どもは永遠に見続けます。
まずは、家庭のルールを作って守らせることが基本です。
ですが、動画はデメリットばかりではないので。
子どもや家庭の状況により。
「デメリットを意識しつつも、うまく利用する」のがいいと考えます。
スマホ以外の遊びに興味をもって欲しいとき。
絵本は有効であり、すぐに取り組め、おススメです。