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幼稚園と保育園、どっちがいい?【発達相談員が解説】

2023年8月20日

 

僕が行っている発達相談の場で。

「幼稚園と保育園、どっちが上ですか?」

「幼稚園と保育園、どっちがいいですか?」

と聞かれることがあります。

 

幼稚園と保育園の両方を巡回相談し、

両方の実情をよく知っている僕が。

その疑問にズバリ、お答えします。

 

【僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園・認定こども園の巡回の経験が15年ほどあり。

巡回園の保育内容は、毎日詳しく見ています。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

 

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1.幼稚園と保育園、どっちがいい?

 

 

「どっちがいい」ということはありません

 

幼稚園と保育園は、役割が違うので。

子育ての状況により、選べばいいです。

 

ただし、幼稚園同士、保育園同士でも保育内容に違いはあるので。

事前に見学して、説明を聞くことは大切です。

 

 

2.幼稚園と保育園の違い

 

 

幼稚園と保育園の定義

幼稚園とは

この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

学校教育法 第一条

 

幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする。

学校教育法 第二十二条

>>学校教育法はこちら

 

保育所(園)とは

保育所は、保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が二十人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く。)とする。

児童福祉法 第39条第1項

>>児童福祉法はこちら

 

その他の違い

 

幼 稚 園 保 育 園
 管 轄 文部科学省 こども家庭庁
 対象年齢 満三歳から小学校入学前まで

(満三歳保育を実施園の場合)

労働基準法によって定められた職場復帰が認められる生後57日以降から小学校入学前まで

(保護者のいずれもに保育を必要とする事由があることが条件)

 保育時間 4時間を標準とする

※その後、預かり保育(有料)をする園は多いです。

保育標準時間(11時間利用)

保育短時間(8時間利用)

※保育を利用できる時間は施設や事業によって異なります。

 

 

3.「教育」の違いはあるのか

 

 

幼稚園と保育園の「教育の違い」は気になる方は多いですし。

誤解も多いです。

 

国から出されている幼児教育の指針からは。

幼稚園と保育園で「教育的機能の違い」はありません。

 

国から出されている指針とは、下記です。

幼稚園▶文部科学省から幼稚園教育要領(文部科学省)

保育所▶保育賞保育指針(こども家庭庁(厚生労働省))

 

それぞれの指針は、管轄は違いますが、整合性が図られており。

その内容に基本的な違いはありません。

 

全ての幼稚園・保育園は、この指針をもとに保育の計画が作られます。

 

○幼稚園教育要領、保育所保育指針とも、1子どもと保育者との信頼関係を基盤とする。2子どもの主体的な活動を大切にし、適切な環境の構成を行う。3子ども一人一人の特性と発達の課題に即した指導を行うことなどを基本としており、幼児教育の指針として整合性が図られている。

○特に3歳以上児の教育的機能に関しては、保育所保育指針は、幼稚園教育要領との整合性を図りながら規定されている。

幼稚園教育要領と保育所保育指針の関係 文部科学省

 

ただし、国から出されている指針をもとに保育計画を作っていても。

それぞれの園の日々の保育活動には違いはあります。

 

指針の解釈や地域性は園によって違うからです。

幼稚園同士でも同じです。

 

ですから、幼稚園を選ぶにしても保育園を選ぶにしても。

事前に見学をして、家庭の希望に合った保育内容のところを選ぶことが大切です。

 

 

4.まとめ:幼稚園と保育園、どっちがいい?

 

 

幼稚園と保育園、「どっちがいい」ということはありません。

 

・家庭での子育てを十分にできる時間があるか

・共働きなどの理由で「保育を必要」としているか

により、利用施設を選ぶといいです。

 

▶こちらの記事もご覧ください。

>>幼稚園と保育園の違い

 

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