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幼稚園と保育園の違い【発達相談員が解説】

2022年9月10日

 

「保育園では教育は行われていないので、3歳になったら幼稚園に行かせます」

というような話を保護者からたまに聞きます。

 

保育園では「教育」は行われていないのか?

現役の発達相談員で。

幼稚園・保育園・認定こども園を訪問し、実際の保育を毎日見ている僕がお答えします。

 

僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園・認定こども園の巡回の経験が15年ほどあり。

巡回園の保育内容は、毎日詳しく見ています。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

 

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1.幼稚園と保育園の違い【教育】

 

 

国から出されている幼児教育の指針としては。

幼稚園と保育園で「教育的機能の違い」はありません。

 

国から出されている指針とは、

幼稚園には、文部科学省から幼稚園教育要領。

保育園には、厚生労働省から保育所保育指針があります。

 

それぞれの指針は、管轄は違いますが、整合性が図られており。

全ての幼稚園・保育園は、この指針をもとに保育の計画が作られます。

 

○幼稚園教育要領、保育所保育指針とも、1子どもと保育者との信頼関係を基盤とする。2子どもの主体的な活動を大切にし、適切な環境の構成を行う。3子ども一人一人の特性と発達の課題に即した指導を行うことなどを基本としており、幼児教育の指針として整合性が図られている。

○特に3歳以上児の教育的機能に関しては、保育所保育指針は、幼稚園教育要領との整合性を図りながら規定されている。

幼稚園教育要領と保育所保育指針の関係 文部科学省

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/030/shiryo/06022009/005.htm

 

ただし、国から出されている指針をもとに保育計画を作っていても。

それぞれの園の日々の保育活動には違いはあります。

 

指針の解釈や地域性は園によって違うからです。

幼稚園同士でも同じです。

 

ですから、幼稚園を選ぶにしても保育園を選ぶにしても。

事前に見学をして、家庭の希望に合った保育内容のところを選ぶことが大切です。

 

 

2.幼稚園と保育園の違い【その他全般】

 

 

幼 稚 園 保 育 園
 管 轄 文部科学省 こども家庭庁
 対象年齢 満三歳から小学校入学前まで

(満三歳保育を実施園の場合)

労働基準法によって定められた職場復帰が認められる生後57日以降から小学校入学前まで

(保護者のいずれもに保育を必要とする事由があることが条件)

 保育時間 4時間を標準とする

※その後、預かり保育(有料)をする園は多いです。

保育標準時間(11時間利用)

保育短時間(8時間利用)

※保育を利用できる時間は施設や事業によって異なります。

 

第六十五条 使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。

②使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。

労働基準法 第六章の二 妊産婦等(産前産後)

 

 

3.まとめ:幼稚園と保育園の違い【教育】

 

 

以上の通り。

保育計画作成のもととなる国の指針では、幼稚園と保育園の「教育的機能」の違いはありません。

整合性が図られ作られているからです。

 

しかし、園により実際の教育的な活動内容は違うので事前に見学をして決めることが大切です。

 

▶こちらの記事もご覧ください。

>>幼稚園の選び方

 

>>幼稚園見学のポイント

 

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