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叱らない育児の末路【発達相談員が解説】

2023年10月14日

 

子どもを叱らずに育てるのは理想ですが。

それはムリだと僕は思います。

 

子どもは、まだ未熟な存在だからです。

大人から、人としての文化を教えてもらいながら成長する必要があります。

 

その中には、叱ってでも教える内容があると僕は考えます。

 

例えば、自分や他人の命に関わる行動の仕方などです。

 

ですが。

叱り過ぎには反対です。

逆効果になるからです。

 

叱るべきことと、叱らなくてもいいことがあるので。

それを区別して対応することが大切です。

 

では、どうやって区別したらいいのでしょうか?

 

『叱る』と『叱らなくてもよい』ことの区別の仕方を。

発達相談員の僕が解説します。

 

【僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあり。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

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1.叱らない育児の末路

 

 

『叱る』と『叱らなくてもよい』ことの区別の仕方

子どもの行動は以下の三つしかありません。

①好ましい行動

②できればやめてほしい行動

③絶対にやめてほしい行動

 

叱るべきことと、叱らなくてもよいことを区別できないのは。

②と③を区別していないからです。

 

必ず叱るべきは③であり。

②は叱らなくてもいいことです。

 

▶こちらの無料ラジオもお聞きください

>>『叱る』と『叱らなくても良い』ことの見極め方

 

できるだけ叱らないためには

「できればやめてほしい行動」と「絶対にやめてほしい行動」を区別したら。

「絶対にやめて欲しい行動」を少なくすることです。

 

そうすると、当然、叱ることは減ります。

 

ただし。

「絶対にやめて欲しい行動」はただ減らせばいい、ではなく。

減らしてもいい事柄は何かをよく考え、減らすことです。

 

繰り返しますが。

子どもには、叱ってでも教えなければならないことがあります。

それを、必要最低限にするということです。

 

 

2.叱らずに教える方法

 

 

「できればやめてほしい行動」は。

叱らずにも対処できます。

 

おススメの方法は。

・見て見ぬふりをして

・できた時を見逃さずに褒める

・シンプルにしつこく

それぞれ解説します

 

見て見ぬふり→褒める

「できればやめて欲しい」事柄ですから。

見て見ぬふりをして、見過ごしても。

大きな問題にはならない事柄です。

 

<事例>

『何度言ってもトイレのドアを開けっぱなしにする』

 

「何度も言ってるでしょ。トイレから出たらドアを閉めなさい!」

と叱りたいところを、ぐっと我慢します。

 

しばらく見て見ぬふりをして、ドアは閉めておきます。

そして、もし子どもが自分で閉めることがあったら。

それを見逃さずに褒めます。

 

つまり、見て見ぬふりとは。

子どもの望ましい行動を待ち、褒めることです。

 

出来ないときに叱るより、出来たときに褒め。

その行動を促す方がずっと効果的です。

 

シンプルにしつこく

<事例>

『ジャンパーを脱ぎっぱなしで床に置く』

 

脱ぎっぱなしを見たら「ジャンパーはここに掛けてね」

と叱らずに伝え。

掛けたら、褒めます。

 

次も脱ぎっぱなしであれば。

同じことを繰り返します。

 

これを、叱らずに。

「シンプルにしつこく」繰り返します。

 

 

3.まとめ:叱らない育児の末路

 

 

『叱ること』と、

『叱らなくても良いこと』を区別して整理することがポイントです。

 

頭の中で考えているだけではなく。

できれば。

箇条書きで紙に書き、整理するとはっきりします。

 

また、それを家族で共有し、同じ関わり方をすると。

子どもは混乱しないかも知れません。

 

▶こちらの記事もご覧ください。

>>ペアレントトレーニングのポイントと方法

 

>>子どもの褒め方の例

 

>>子どもの褒め方のコツ

 

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