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子どもが頭を打ちつける原因と対処法【発達相談員が解説】

2023年5月27日

 

子どもが、自分の思い通りにならないことや嫌なことがあると。

頭を床や壁に打ち付けることがあります。

 

親としてはケガも心配だし、すぐにやめて欲しいですよね。

 

現役の発達相談員で公認心理師の僕が。

子どもが頭を打ち付ける原因と対処法を解説します。

 

【僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあります。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

 

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1.子どもが頭を打ちつける原因

 

 

原因は以下です。

・感情の発散

・別の不快感を軽減するための代替行動

・大人(親)の気をひきたい

・言葉でうまく伝えられない

・クセのようになっている

それぞれ解説します。

 

感情の発散

幼児は自己制御が未熟であり、自分の感情や欲求をうまく表現できないことがあります。

頭を打ち付けることで強い刺激を得て。

不快感やストレスを発散しようとする可能性があります。

 

別の不快感を軽減するための代替行動

頭を打ち付けることで強い刺激を得て、一時的に気を紛らわせ。

他の不快感やストレスを忘れようとしているかもしれません。

 

大人(親)の気をひきたい

頭を打ち付ける行動で、周囲の人々の注意を引き、関心を集め。

自分の欲求を周囲に伝えようとして行われる場合があります。

 

言葉でうまく伝えられない

幼児は、まだ言葉を使って自分の気持ちや意思を伝えることが難しい場合があります。

頭を打ち付けることで、注意を引こうとしたり、自分の要求を伝えようとしたりする可能性があります。

 

クセのようになっている

何度かその行動を繰り返すことで。

その都度、周囲の大人が反応してくれることで。

クセのようになり、繰り返すのかも知れません。

 

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2.子どもが頭を打ちつける対処法

 

 

『自分の思い通りにならないことや嫌なこと』を不適切な方法で表現している状態です。

それを、適切な状態で表現するために。

以下の対処法を提案します。

 

・頭打ちするような状況を避ける

・マットやクッションの準備

・親(大人)が子どもの気持ちを代弁する

・安全に留意しながら「見て見ぬふり」をする

・気持ちが落ち着くまで抱きしめる

・好きな遊びに気持ちを向ける

 

それぞれ解説します。

 

頭打ちするような状況を避ける

頭打ちするような状況が、事前に予想できるなら。

可能なら、その状況をさけるようにします。

そのことが、まずは第一の対処法です。

 

マットやクッションの準備

普段、頭を打ち付ける場所にマットを敷いたり、クッションを準備したりし。

頭部を守ります。

 

親(大人)が子どもの気持ちを代弁する

幼児に対して、感情や欲求を言葉で表現する方法を教えます。

例えば、「イヤ、だね」や、「手伝って、だね」と代弁し。

真似して言葉で伝えられるようにします。

 

安全に留意しながら「見て見ぬふり」をする

親(大人)の顔色を見ながら頭を打ち付け。

親が反応するのを試している場合には。

 

「見て見ぬふり」(無視ではありません)をします。

そして、頭打ちが収まった時点で話を聞き、行動の仕方を伝えます。

 

ただし、このとき。

周囲に反応してほしくて、行動が前より激しくなる場合があります。

(一時期、頭打ちが増え、それから減ります)

 

「見ていないふり」をするだけで、安全面には常に注意が必要です。

 

気持ちが落ち着くまで抱きしめる

頭打ちが激しく続く場合には、落ち着くまで抱きしめ。

気持ちに共感し、言葉で表現できるよう子どもの気持ちを代弁して伝えます。

落ち着いてから、好きな遊びに誘います。

 

好きな遊びに気持ちを向ける

話題を変えたり、好きな遊びに誘ったりし。

気持ちを切り替えられるようにします。

 

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3.なぜ、頭なのか?

 

 

強い刺激を感じやすい

頭部の感覚は脳に直接的に伝わりやすく。

頭を打ち付けることで、頭部の感覚受容器が刺激され。

「幼児は強い身体的な刺激」を得ることができます。

 

刺激と快感の関連性

幼児は頭を打ち付けることで身体的な強い刺激を得ることができます。

その刺激が一時的な快感や興奮をもたらす場合。

痛みよりもその刺激の効果が優先されるのかもしれません。

 

 

4.まとめ:子どもが頭を打ちつける原因と対処法

 

 

「頭を打ちつける」という行動は、親としては心配なものです。

 

頭を打ち付けるような状況が事前に予測できるなら。

それを避けるのが一番ですが。

予想できないこともあります。

 

頭打ちは、早くやめて欲しいですが。

長く続いている場合には。

クセのようになっていて、おさまるまで少し時間がかかります。

 

安全面には十分留意し、今回紹介した方法を試してみて。

改善しない・悪化しているようであれば。

専門家への相談をおすすめします。

 

▶こちらの記事もご覧ください。

>>子どもが泣きやまない対処法

 

>>叱られても響かない子どもの対処法

 

>>子どもの「かんしゃく」対処法

 

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