もし、子供(幼児)を。今すぐ、『もっとほめてあげたい』、と思っているのなら。
すでに出来ている事をほめる
ほめのハードルを下げ、簡単な事をほめる
少しだけ出来たら、ほめるほめで難しいのは『続けること』。
気持ちに余裕のある時だけ、少しずつ。
怒ってもいいから、ほめもする。— ひだ ゆう心理相談員(発達) (@Zteacher2017) March 6, 2021
もし、子供(幼児)を。今すぐ、『もっとほめてあげたい』、と思っているのなら。
すでに出来ている事をほめる
ほめのハードルを下げ、簡単な事をほめる
少しだけ出来たら、ほめる
ほめで難しいのは『続けること』。
気持ちに余裕のある時だけ、少しずつ。
怒ってもいいから、ほめもする。
「子どもをなかなか褒められない」「褒めるのは難しい」というお話はよく聞きますが。
実は、褒めることは難しくありません。今すぐにできることなのです。
今すぐ始められる『子どもの上手な褒め方』について。
現役の発達相談員の僕が、ペアレントトレーニングの考え方を参考に解説します。
【僕の簡単なプロフィール】
保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあります。
大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。
ペアレントトレーニングの指導者講習も修了しています。
所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭など
記事の内容
1.子ども(幼児)の褒め方のコツ【褒め方の例】
褒めのハードルを下げ、
・「今できていること」
・「普段からできていて、当たり前だと思っていること」
・「全部ではなく、一つだけできたこと」
をどんどん褒めていくことです。
例えば、
「玄関で靴を脱ぐ」「ドアをしめる」「テレビの電源を切る」
「ゴミをゴミ箱に一つ入れる」「おもちゃを一つ片づける」などなど。
普段できていませんか?できているなら、今すぐ、褒められますよね。
もし、褒められないなら、その理由があります。
2.子どもを褒められない理由
褒めのハードルが高い
褒めることが難しい理由は。
褒める = 何か特別『すごいこと』をした場合のみという、多くの人の勝手な思い込みがあるためであり。
褒めのハードルを、無意識にどんどん上げてしまっているのです。
これは、誰かが決めた訳ではありません。あなたがご自分で決めています。
普段できている事を褒めて、だめですか?だめな理由は一体なんですか?
褒め上手になるためには、褒めのハードルを下げることが必要なのです。
ハードルを下げると、その瞬間からどんどん褒められますよ。
子どもも喜び。褒める側(保護者)も気持ちの良いものです。
お金もかかりませんし、いいことだらけです。
「褒めのハードルを下げ」、今から褒めてみませんか。
人間の思考パターン
人間はもともと、意識しなければ否定的な感情に傾いていくものです。
いいところよりも悪いところに目が行きがちです。
なので、初めは、なかなか褒められません。
この思考パターンを意識し、ほめを習慣化していくことは決して難しいことではありません。
やることは二つです。
①「褒め上手になろう」と自分で決め、
②それを継続すること
3.なぜ、子どもを褒めることが大事か
どの子も、褒めてほしいと強く思っています
一番は、お母さん、お父さんに、です。
例外はありません。
子どもは、大好きなお父さんお母さんに褒められながら、いい子になりたいと思っている存在です。
褒めてあげると、お母さんお父さんも気持ちが良いですよね。
褒める方、褒められる方、どちらにとっても良いものです。
叱るより、褒める方が効果的
「はやく、おもちゃ片づけなさい」と言うより、「偉いね、きれいに片づけているね」
と言った方が残りのおもちゃを、張り切って片づけた経験はありませんか?
叱って行動を促すよりも、褒めて行動を促す方がずっとずっと効果的なのです。
4.褒めると調子にのって逆効果になるのか?
たまに、「褒めると調子にのるのでは?」と言われる方がいたり。
「褒め過ぎはよくない」というような内容の本もあるようです。
しかし、このような論は、大人の側の理屈で作られたものだと僕は思っています。
僕はいままで、『親が褒めすぎて子どもが悪い方に変わった』というケースには一度も出会ったことはありません。
また、身近にそのようなケースが具体的にあった、ということも一度も聞いたことがありません。
そもそも、褒め過ぎる程の褒め上手には、自分も含めてまだ出会ったことがありません。
どうぞ安心して褒めてください。
5.難しいのは継続すること
『継続すること、褒め続けること』が一番難しいこと
もし、「今から褒めてみよう」と思われた場合。
今すぐに褒めることは簡単なのですが、残念ながら、すぐに挫折する方は多いようです。
今日一日だけならできます。
しかし、明日も、明後日もとなると難しいですよね。
ですので、褒め続ける仕組みを作ることを提案します。
少しずつ、毎日じゃなくてもいい
まずは3日間を目標にしてみてはいかがでしょうか。
3日できたら、次は1週間。その次は10日間。と少しずつが大切です。
それと、毎日ではなくても。3日に1回。1週間に1回でも良いのでは。ただし、やはり継続が大事です。
どうぞ、ご自分のペースで無理のないように挑戦してみてくださいね。
自分自身も褒める
褒めることを継続させるためには。
子どもを褒めることができた、ご自分を褒めること。
これはとても大切なことです。
人間は弱いものです。褒められたり、励まされたりしながらでなければ続きません。
家族や知り合いにほめてくれる人がいたら、そこに身を寄せて、大いにほめてもらうといいです。
もし、周囲にいなければ、自分で自分を褒めてはいかがですか。
自分でやるのですから、いつでも出来ますよね。
例えば、一回ほめたらカレンダーにマル。
5つたまったら、コンビニスイーツを夜中にこっそり食べる、とか。
自分に対しても、褒めのハードルを下げ、大いに褒めてあげて下さい。
6.まとめ:【ペアレント・トレーニングについて】
ペアレント・トレーニングのプログラムは、アメリカで開発され、元々は、ADHDの特性に対応したもでありますが。
発達障害に限らず、全ての子育てに有用なものだと思っています。
日本全国の医療・福祉・教育機関に広まっている子育ての考え方の一つです。
▶こちらの記事もご覧ください。
【参考文献】
『発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル』中央法規