しつけ 投稿記事一覧

【こだわり】が強い子どもの対応方法

2022年4月10日

 

「幼児のこだわり」についてツイートしました。

 

幼児に『こだわり』があって、それを何とかしたい場合。
こだわりを増やすと、実はこだわりは減ります。

以前、消防車が好きで特定のミニカーばかりで遊び、なかなか遊び広がらない子が。親は消防署の外から実物を見せると隣の救急車にも興味をもち、更には図鑑で色々な消防・救急車を調べだした。

 

こだわりで困る事があるとしたら。その一つは。こだわりの対象が一つしかなく、なかなか経験が広がらないこと。
こだわっている物に関する、『周辺の物』に興味をもたせ。じわじわと興味ある物を広げていくのがポイント。

 

本記事では、現役の発達相談員である僕が。

幼児に多い「こだわり」の対応方法についてお答えします。

 

【僕の簡単なプロフィール】

保育者として20年。その後、地域の発達相談員と幼稚園・保育園巡回の経験が15年ほどあり。

大学院では保育や教育の心理学(学校心理学)を専攻していました。

所持資格:公認心理師(国家資格)、幼稚園教諭、小学校教諭、特別支援学校教諭など

詳しいプロフィールはこちら

 

スポンサーリンク
 

 

 

1.【こだわり】が強い子どもの対応方法

 

 

『こだわるものを増やすこと』です。それで、実はこだわりは減ります。

「強いこだわり」がもととなるトラブルが減るということです。

 

今強くこだわっているものに対して、こだわりを無くすというのはとても難しいことです。

ですので。今こだわっている物に関連するものに興味を広げ、「こだわるものを増やし」、「こだわりを薄める」ことが有効な方法です。

 

 

2.子どもの【こだわり】を増やす理由

 

 

「こだわり」があって困ることは以下の二点です。

・こだわる物・事柄が少ない

・こだわりが強い

 

この二点は、こだわりを増やすことで解決できます。

その理由を解説します。

 

子どものこだわりを増やす理由①

 

こだわりがあって困る一つ目は、「こだわる物・事柄が少ない」ことです。

 

例えば、「着たい服が一枚しかない」場合。その服を洗濯して乾いていないと困る場合があります。

同じ服を複数そろえるという方法もありますが、似た物(色・柄・素材)を着れるとさらに困りは減ります。

 

子どものこだわりを増やす理由②

こだわりがあって困る二つ目は、「こだわりが強いこと」です。

 

例えば、「好きなおもちゃが一つしかない」場合。こだわりが強いと他の子に貸すことができず、トラブルのもとになります。

こだわるおもちゃを増やすことで、一つ一つのこだわりの強さは減り、貸しやすくなります(詳しくは次です)。

 

 

3.【こだわり】保存の法則

 

 

こだわりの総量は決まっていて。こだわりを増やすことで、一つ一つのこだわりの量は減り、こだわりが弱まるという考え方です。

 

ですから、こだわるものを増やすことで、生活の困りは減ります。

 

コップの数(こだわるものの数)を増やしていくと、こだわりの量は微量になることが分かりますよね。

 

 

4.【こだわり】を増やす事例

 

 

【事例】

消防自動車のミニカーが好きで。いつもそれで遊び、遊びや興味が広がらず。他の幼児に貸すこともできずトラブルになりがち。

 

違う種類の消防自動車のミニカーを増やす方法もありますが、それだけでは遊びや経験があまり広がりません。

 

・近くの消防署で実物の消防車を見せる

・消防車の絵本や図鑑を一緒に見る

・消防車の絵を描く

・空き箱等で消防車を作る

等々

 

一緒に遊びながら、今こだわっている消防車に関連するものに「じわじわと」興味を広げることがポイントです。

 

 

5.まとめ:【こだわり】が強い子どもの対応方法

 

 

こだわりがあって、困るのは。

「こだわるものが少ないこと」「こだわりが強い」ことから起こります。

 

ですから、こだわるものを増やし、一つ一つへのこだわり量を少なくすることで困りは減ります。

 

「こだわりを無くす」は非常に難しく、取り組みづらいですが。

関連するものにこだわりを増やしてあげることは取り組みやすい方法です。

 

こだわるもの(興味あるもの)が多くなり、生活の中での困りが減れば。

実はこだわりは「無くなった」ということになります。

 

>>『かんしゃく』対応についてはこちらをご覧ください

 

>>気持ちの切りかえに有効な道具をご紹介

 

 

スポンサーリンク



-しつけ, 投稿記事一覧

© 2024 ひだ ゆうweb