子どもがオムツを外してトイレ排泄を嫌がる理由は、下の記事です。
理由を知ると、その対策が見えてきます。こちらも是非お読み下さい。
今回はトイレトレーニングの具体的な進め方を解説します。
※1. この記事の「トイレトレーニング」の定義は、「生後からある時期まで継続して(紙)オムツを使用している子を対象に。そこからオムツを外し決まった場所(トイレ等)で排泄できるようになること」とします。
※2. この記事では便宜的に「トイレトレーニング」という言葉を使いますが。排泄自立はくれぐれも、トレーニング=訓練的にならないことが大切です。
記事の内容
はじめに
トイレトレーニングの最大のポイントは、『オムツをはずして排泄できること』です。
子どもは生後からオムツの密着した空間に排泄することに慣れ、はずした状態は不安が大きいのです。
ですので、初めからトイレで排泄することにこだわらずに。お風呂でしても、居間でオマルや洗面器等にしても構いません。
オムツをはずして排泄できるなら、トイレトレーニングは8割ほど完成です。
【提案】お風呂に『おまる』を置いておく
トイレトレーニングでは、『おむつを外しておまるやトイレに座ること』に苦戦する場合があります。
座れるようになったら、早い段階でお風呂におまるを置いておくのはいかがでしょうか。早い段階の方が抵抗感は少ないと思います。
入浴の際に遊び感覚でそこに座ります。おしっこは出さなくてもいいです。はだかでおまるに座る練習です。これができると、おむつを外してトイレの座った姿勢の練習になります。無理強いは逆効果ですよ。
おむつを外すことに抵抗のある子も。お風呂であれば、初めからはだかなので、抵抗感が少なくなるかもしれません。
1.【おしっこ】の進め方
いつから
気持ちに余裕があるなら、可能なら早い時期から時々オムツを外して開放空間で排泄させてみてください。トイレにこだわらず、場所はどこでもいいです。無理せず、できるときで構いません。
目的は、オムツを外した状態でも不安なく排泄できることです。早ければ早いほど子どもは抵抗なく開放空間で排泄できます。訓練的にならないことが大切です。
初めは、おしっこから
トイレトレーニング
排泄の問題は3つあり。次の順番で進み、優先度が高い。①おしっこ
↓
②うんち
↓
③夜のおねしょ一度に全てができるようになる訳ではなく。
それぞれが別物で、時間差でできるようになることが多いと思っています。初めは①を目標に。
③は小学生以降になる場合も。— ひだ ゆう🍉発達相談員(幼児) (@Zteacher2017) March 6, 2021
トイレトレーニング
排泄の問題は3つあり。次の順番で進み、優先度が高い。
①おしっこ
↓
②うんち
↓
③夜のおねしょ
一度に全てができるようになる訳ではなく。
それぞれが別物で、時間差でできるようになることが多いと思っています。
初めは①を目標に。
③は小学生以降になる場合も。
排泄自立は、①おしっこ→②うんち→③夜のおねしょの順に進みます。そして、この3つは「それぞれ別物」とお考えください。自立が難しい原因や進むスピードは違います。
初めはおしっこ自立を目標にしてください。
おしっこの具体的進め方
・少しおしっこをためられ
・簡単な言葉や動作で尿意を伝えられるようになったら
本格的なトレーニングの開始の時期です。
オムツを外した状態でおしっこをするのが最大の難関です。外した状態でできるなら、場所はトイレにこだわらず、お風呂でも居間のオマルでもバケツでも何でもかまいません。
・初めに、遊び感覚で便座に座った時、可能ならオムツを外して促してみてもいいかもしれません。無理は逆効果ですよ
・トイレの場に抵抗があるようなら、オマルの活用も
・お風呂でできる子もいます。衛生的に問題なければ
・保育園や幼稚園に通っているなら、園と一緒に進めると効果的です。先生と相談してくださいね
・おばあちゃんの家や、よくいくスーパーのトイレなど。自宅以外のトイレが良いきっかけになる場合があります
トイレ環境の整え方
・好きなキャラクターの絵を貼ったり、ぬいぐるみを置いたり。子どもが親しみをもてる場にする
・「①補助便座」と「②足裏がしっかり着く足台」は必ず必要
・明かりが薄暗い場合、明るい電球に変える
2.【うんち】の進め方
タイミングを見て誘う
「朝起きてすぐ」、「食事後」などに出る子は多く。うんちはおしっこと比べ、回数が少なく出るタイミングを予測しやすい場合があります。
そのタイミングが分かるなら、その時に誘ってみてください。
うんちはオムツを履いての場合
オムツを外してトイレでおしっこできるようになり。日中は布パンツで過ごせるようになっても。
『続いて、うんちもトイレで』とは、いかず。
次の段階は、『うんちは、オムツをはいてその中に』が多いです。これは、あと戻りではなく普通の発達。これがあって、その後にトイレでの排便が可能に。
— ひだ ゆう🍜発達相談員(幼児) (@Zteacher2017) October 23, 2021
おしっこがトイレでできるようになっても、うんちはオムツやパンツを履いて、その中で、という子は多いです。
この時期を焦らずに、徐々に慣れさせるようにしてください。
方法①
少しの間その様子を見守りながら、頃合いを見て、オムツ無しに誘いかけます。
【誘い方】
・誕生日がきたら、オムツはおしまいにしようね
・あと○回寝たら、オムツはおしまいにしようね
・年長(年中)さんになったら、オムツはおしまいにしようね
・夏休みになったらオムツおしまいにしようね
※いきなり外すのではなく、事前に言っておき、気持ちの準備をさせておくことがポイントです
方法②
立った姿勢でオムツに排泄する子は多いです。
オムツを履いたままでいいので、便座やオマルに座り、排便できるようにしてください。便座やオマルに抵抗がある場合、可能なら和式スタイルでしゃがませてもいいです。排便の姿勢に慣れさせます。
便座やオマルに座り、排便する姿勢に慣れてから、上記①の方法で徐々に外せるようにします。
隠れてする場合
隣の部屋、カーテンやソファーの陰に隠れてオムツにする、という子は多いです。
可能なら、トイレに近い場やトイレに誘い、オムツのままでいいのでそこで排泄するよう促します。
オムツのままでいいので。トイレやトイレに近い場でできるると、その後の移行がスムーズです。
自宅以外のトイレで
保育園や幼稚園、おばあちゃんの家やよくいくスーパーなど。自宅以外のトイレで成功する場合があります。
特に、保育園や幼稚園はトイレ環境が良く、先生の誘いかけも上手なので期待できる場です。可能なら、先生と日ごろからよく話し合っておくといいですね。
うんちを出すのが怖い
保育園年少。
『トイレでうんちを出すのが怖い』との相談。
同様の話は、今まで複数聞いた。
おしっこを出すのが怖いは、今のところ聞かない。おしっこより、うんちの自立が難しい子が多いと感じているが。
その要因の一つは、この『出すのが怖い』感情ではないかと。うんち自立は、あせらないが大事— ひだ ゆう🍉発達相談員(幼児) (@Zteacher2017) December 9, 2020
おっしっことうんちは別物です。中にはウンチを出すことに恐怖に近い不安をもつ子もいます。
不安が強い場合は、無理に進めず。心配な場合は専門家に相談を。
焦らずに
おしっこが出来る様になったからと、焦って無理に進めると。うんちを我慢し便秘気味になる場合もあるので注意が必要です。
便秘になるよりは、安心できるオムツでスムーズに排便できていた方が健康にも良いのではないでしょうか。
大事なことなので何度も書きます。
オシッコがトイレでできるようになっても。ウンチもすぐにできるとは限りません。時間がかかる場合があります。ウンチのときは、オムツをはいて。しかも隣の部屋やカーテン、ソファーの影に隠れて。という子は多いです。
それが普通なので、初めは無理せずに。— ひだ ゆう🍉発達相談員(幼児) (@Zteacher2017) July 15, 2021
3.【おねしょ】の進め方
【おねしょの合言葉】
・おこらない
・おこさない
・あせらない
おこらない
寝ている間は子どもは頑張りようがありません。
もし布団や下着が汚れることが負担であれば。お子さんが嫌がらなければオムツを着用して寝ることをおススメします。
せっかく外れたオムツを夜に再度使うことで、日中の排泄が逆戻りすることはありません。
おこさない
大人は寝ている間のおしっこをなぜ我慢できるかというと。寝ている間にはおしっこの量を調整するホルモン分泌が増え、おしっこの量を少なくしているそうです。
ですので、朝起きるまで漏らさずに寝ていられるのです。
他に睡眠中には成長を促す成長ホルモンの分泌もあります。
睡眠サイクルを乱さないためにも、寝ている間は途中で起こさない方が良いです。
あせらない
身体に異常が無ければ、おねしょは必ず卒業できます。
親の方があせらないことが大切です。
おねしょが問題になるとしたら
幼児期のおねしょで問題になるとしたら。保育園・幼稚園の年長組である、お泊り保育です。
夏に園で一泊する行事を行っている所もあるようです。
その場合も、園の先生は慣れているので、うまく対処してくれると思います。事前に先生に相談しておくと良いでしょう。
4.まとめ
排泄自立は、①おしっこ→②うんち→③夜のおねしょの順に進みます。
それぞれ別物で難易度も違います。自立にはタイムラグがあることを知ってくださいね。
まずはおしっこ自立を目標に、一つずつ焦らず進めていくことが大切です。
実際にトレーニングを始める前に。
是非もう一度、トイレトレーニングの基本的な考え方を確認してください。